医療機器の洗浄・消毒・滅菌PRODUCT


RFナイフ(サージトロンシリーズ)のハンドピースや電極は、洗浄・消毒・滅菌して使用可能なリユースタイプも取り揃えております。
適切に洗浄・消毒・滅菌を行うことで、安全に機器を使用することができます。
ここでは、主な流れを記載します。
(それぞれの工程の詳細は、滅菌器、ウォッシャーディスインフェクター等の製造・販売業者様へお問合せください。)


洗浄・消毒・滅菌とは?

洗浄

洗浄とは、「滅菌を効果的に遂行できる程度まで、あるいは、意図する使用に適するまで、対象物から汚染を除去すること。」です。
ブラシなどを用いて手により洗う用手洗浄と、洗浄装置を用いて洗う機械洗浄に大別される。
また、洗浄効果を高めるため浸漬洗浄(薬液洗浄)や、超音波発生させそのキャビテーション効果で洗浄を行う超音波洗浄を行うこともあります。

消毒

消毒とは、「対象器材(生体の場合もある)を処理し、処理後生存微生物数を、使用するのに適切である水準まで減少させること。」を言います。

滅菌

滅菌とは、「物質からすべての微生物を殺滅または除去すること。」を言います。
また、日本薬局方では「微生物の生存する確率が 100万分の1以下になること」と定義されています。

参考:『医療現場における滅菌保証のガイドライン 2015』(一部改)


洗浄・消毒・滅菌の流れ

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術中クリーニング(術中洗浄)

RFナイフ(サージトロン)でのみ可能な特徴的な術中洗浄です。
電極先端への炭化組織や固形物の付着は、生理食塩水を浸したガーゼで電極を包み、出力を行うことで付着蛋白質が熱変性を行い遊離しやすくなります。
また、出力しながら拭い取ることで、電極へ損傷を与えずに組織片の剥離が容易に行えます。

【方法】
生理食塩水を含ませたガーゼを折りたたんだ状態で、電極を軽く挟みます。
ガーゼで挟みながら通電させて、組織を拭います。(※どのモードでも通電できます)

【注意】
蒸気クリーニングを行う際は、絶縁のために必ずゴム手袋を着用してください。
通電時間が長いと電極が熱を持ちますので、熱傷にご注意ください。
モノポーラ電極をクリーニングする際には、対極板を設置した状態で行ってください。


洗浄・消毒

物理的洗浄(用手洗浄)

非常に頑固な汚れには、スポンジやブラシなどの物理的作用を加え剥離してください。製品素材に損傷を加えないように、比較的柔らかい素材のものをお奨めします。

【注 意】
金属製ブラシやヤスリ等の硬質物質の使用は避けてください。
金属部の傷や損壊を招き、通電に影響を及ぼします。
 
 

浸漬洗浄

洗浄が困難な箇所にも浸透して、付着物を分解、溶解、分散しやすくし、腐食(孔食)を低減させることができます。
蛋白質分解酵素(プロアテーゼ)は蛋白質を小さく分解し、可溶化されやすく皮膚への刺激も少ないため、物理的洗浄との併用にもご利用いただけます。

【浸漬時間】
通常15~20分間ですが、汚れの程度によっては30分以上行った方がよい場合もあります。
ただし、長時間浸漬すると、錆の発生の危険性があるのでご注意ください。

【注 意】
一般的に使用濃度は0.5~2.0%とされていますが、洗剤の種類に応じて濃度、温度、浸漬時間を設定する必要があります
。各洗剤メーカーの推奨濃度基準に従ってご使用ください。
水への浸漬は、分散性や分解能力がないため、十分な効果が得られない場合もあります。
防錆性がなく、錆の発生原因にもなりますのでご注意ください。

フィンガースイッチハンドピースは、スイッチ基盤の錆や汚染物の残留により通電不良の原因にもなりますので、浸漬消毒はお止めください。

 

超音波洗浄

超音波洗浄は、超音波を発生させることにより、そのキャビテーション効果で汚れを落とします。
超音波洗浄は、洗浄物は万遍なく洗浄液中に浸されていることが必要であり、また、内腔・極狭間隙を有する器材などでは空気が貯留する箇所を作ることがないよう、洗浄物の全体を洗浄液中に浸すことが重要です。

すすぎ

洗浄後には十分にすすぎを行い、分解された汚染物や洗浄剤成分を表面から取り除いてください。
すすぎ水の温度は、50~60℃くらいが適温とされています。

【注 意】
ハンドピースなどは、スイッチ基盤の間などに汚染物が残留すると、通電不良の原因にもなりますので、ご注意ください。
《注意事項》

・血液および体液には、不動態皮膜も貫通してしまう腐食性物質があり、錆や腐食(孔食)の発生原因にもなります。 付着した汚染物の状態を把握し、接続部分や内腔を有するものや皮膜等との隙間は、必ず目視で汚れの残存の有無を確認してください。

・残留血液判定キットやアミドブラック10Bなど市販の洗浄評価インジケータを活用し、洗浄効果を確認されることをお奨めします。


消毒について

変性固形物の内部に存在する細菌やウイルスは、消毒薬を使用しても殺菌されません。
また、滅菌しても汚染や付着微生物数が多ければ、確実に滅菌することができない状況もあり、汚染有機物が消毒薬や滅菌剤を不活性化させる作用を示すこともあるようです。
汚染物が変性固化しないうちに、速やかに取り除くことをお奨めします。

参考:日本医科器械学会*1 鋼製小物の洗浄ガイドライン 2004
*1現:日本医療機器学会


ウォッシャーディスインフェクター

ウォッシャーディスインフェクターは、医療機器に付着したタンパク質の除去を目的とした洗浄、すすぎ、熱水消毒、乾燥を行う機器です。
『医療現場における滅菌保証のガイドライン 2015』では、「医療施設の中央材料部門における洗浄は、一般的に用手洗浄と機械洗浄に大別されるが、洗浄品質の安定と作業者の職業感染防止の観点から、機械洗浄が優先的に選択されるべきである。
また、汚染状況次第で、機械洗浄以前に用手洗浄が適用されなくてはならない場合もあるが、多くの場合、汚染の固着を防ぐ観点から、回収直後の汚染器械を速やかに機械洗浄することが望まれる。」と記載しています。(一部改)

RFナイフ(サージトロンシリーズ)のハンドピースや電極類は、軽量で微細構造であるため、無泡性、低泡性の洗剤のご使用をお奨めします。

【注 意】
他器材など同梱物や周辺物との接触により、損傷や変形を起こすことがありますので、器材の固定を十分に行ってください 。
絶縁コーティングが施された電極は超音波洗浄をしないでください。
コーティングが剥がれる恐れがあります。
 
 
【絶縁コーティングが施されている電極】
バイポーラ鼻腔用探針(固定型):I6/JXE、IEC-I6D
爪床用絶縁電極:H10D、H10E、H10A


医療機器の乾燥について

洗浄・消毒を行った医療機器の次の工程は、滅菌になります。
ここで、被滅菌物が十分に乾燥されていることを確認してください。
十分な乾燥が行われていないと、錆やシミの原因の恐れ、滅菌工程での滅菌不良、ひいては器具の破損・溶解の恐れも生まれます。


滅菌(オートクレーブ滅菌)

RFナイフ(サージトロンシリーズ)のハンドピースや電極は、オートクレーブ滅菌を推奨しております。
滅菌条件は日本医療機器学会発行の「医療現場における滅菌保証のガイドライン 2015」(P66に記載)に従ってください。

ガス滅菌は可能ですが、その他の滅菌方法(プラズマ滅菌など)は製造元の確認が取れていないため、推奨しておりません。

温度と時間

滅菌条件は日本医療機器学会発行の「医療現場における滅菌保証のガイドライン 2015」(P66に記載)に従い、121℃ / 15分以上(最高134℃/3分)の設定で行ってください。
その他の設定で行われる場合は、病院のガイドラインに従ってください。



包装

滅菌バッグに入れて滅菌してください。
ケーブル類はガーゼでゆるやかに束ねるか、板のようなものにゆるく巻き付けてください。

【注 意】
滅菌バッグに入れる際、電極やアクセサリーの金属部が互いに重ならないようにしてください。蓄熱により変形や破損の原因となります。
包装には、蒸気の透過性(浸透性)と空気の透過性を有する材料のものをご使用ください。蒸気を吸収しやすい包装材の場合、その中心部まで蒸気が到達するために長時間を要する可能性があります。

電極の滅菌

軽量で微細構造であり先端が鋭利な物もあるため、水流による飛散によって機能が損なわれないよう、固定具を使用してください。

【注 意】
過積載による洗浄効果の減退を避けてください。
コップやシャーレなど、同一バスケット上に水流を遮断する要素となる物品との配置を避けてください。
 
 

ケーブル類の滅菌

収束して配置する場合は、ゆるやかに束ねて密着箇所を少なく配置してください。
折り曲げたり加重すると、熱の集中などによる断線を起こす可能性があります。
通電部分の損傷がないよう配置してください。

【注 意】
ケーブル類などの細長い形状のチューブは、構造上、内腔への十分な蒸気浸透が期待できない場合があります。
金属部との境目などは、異種材料の組み合わせにより構成されているため、熱膨張の差による損傷が発生していないか目視確認をお願いします。
 
 

ハンドピースなど通電小物の滅菌

凹凸が多く内腔を有する製品には、水滴の溜まる箇所があります。
十分な浸透性を確保するため、余裕のある配置をお願いします。
また、細腔を有する器材のため、ノズルやポートへの接続をお奨めします。

【注 意】
電極差込部のキャップを緩めて滅菌してください。
電極をハンドピースに差し込んだまま、滅菌をしないでください。
電極が抜けなくなったり、差込部の金具の破損原因となります。
内部に通電部分があるため、水滴を残すと通電不良の原因となります。
目視では確認できない場所なので、十分な乾燥をお願いします。
 
 

滅菌してはいけないもの

対極板、フットスイッチペダル、フィンガースイッチアダプター、バイポーラコンバーターは滅菌しないでください。破損の原因になります。
※対極板については不潔野で使用するもののため、汚れた場合はアルコール綿にて清拭してください。

対極板 フットスイッチペダル フィンガースイッチアダプター(EMC用) バイポーラコンバーター(EMC用)


滅菌剤

蒸気滅菌に使用する滅菌剤は、水を加熱して得られる蒸気であり、水や発生設備や移送配管などの影響により、さまざまな不純物が混入する可能性があります。
滅菌物表面の汚れや腐食、滅菌不良の原因となる場合がありますので、十分にご注意ください。

蒸気滅菌曝露条件

ISO高圧蒸気滅菌条件に基づく滅菌温度保持時間でご使用ください。
最大許容回数は、使用環境、管理保管状況により異なります。
滅菌後の目視確認と使用前の通電確認を行い、異常があれば速やかに使用を中止してください。

蒸気乾き度(Steam Dryness Fraction)

乾き度の低い蒸気で滅菌チャンバー内へ導入されると、器材表面に水膜を作り、滅菌物の温度上昇を妨げ、滅菌不良の要因となる可能性があります。
また滅菌物の凹部に水滴を作りやすく、乾燥不良による通電不良などの原因になります。
金属鋼製類に対して、乾き度95%以上の蒸気供給をお願いします。また、滅菌時内缶に導入される蒸気は、飽和蒸気を推奨します。

蒸気中の不純物

電極を含む再使用可能器材は、金属により電機導通を行っており、蒸気中の塩素や鉄分により腐食を起こす可能性があります。 ISO/TS17665-2を基に、滅菌蒸気管理をお願いします。

洗浄度と乾燥の確認

洗浄により十分に汚染物が除去されていないと、蒸気が十分に到達せず、滅菌不良になる可能性があります。
また洗浄後に長時間放置すると菌の繁殖の危険性があるため、洗浄後は速やかに乾燥し、滅菌を行ってください。
また、表面に水分が残っていると、十分に蒸気の浸透や温度上昇が行えない恐れがありますので、滅菌前に十分に乾燥していることをご確認ください。

【注 意】
蒸気曝露により、温度、圧力等の物理的変化は、滅菌物質の劣化や脆弱化などの変化を蓄積します。
また、異種材料の組み合わせでは熱膨張などの違いによる損傷を起こす可能性もあります。
丁寧に取り扱っていただくことはもちろん、滅菌後に必ず目視確認と使用前通電を行っていただき、異常が見られたら速やかに使用を中止してください。

形状特性

再使用医療機器には、さまざまな形状があります。形状に適したラックの選択、積載形態を考慮してください。