RFナイフをより良くご使用いただくためにbetter use of RF knife


4.0MHzの高い周波数をもつRFナイフ・サージトロンは、高密度なエネルギーの集中性を実現し、熱損傷を抑え、微細な切開・凝固を可能にします。
一般的な電気メスとは異なるRFナイフならではの特徴やQ&Aをご紹介します。
サージトロンDualEMC
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なかなか出血が止まらないときは

血流が溜まっているとRF特性で血液に反応し、組織へ反応しづらい場合があります。
ガーゼや吸引等で血液を拭き取りながら止血するようにしてください。
接触面積が増えると反応速度が落ちますので、接触面積が小さくなるように押し付けずに使用してください。

RF手術全般の通電タイミング

▼ モノポーラの場合(切開・凝固共通)
良い例:〇
悪い例:×
RF手術全般の通電タイミング モノポーラ〇
接触を始める前に通電を始めます
(もしくは、できるだけ軽く組織にあてて通電を始めます。)
RF手術全般の通電タイミング モノポーラ×
組織に押しつけて通電すると、反応が鈍くなります。
▼ バイポーラの場合
良い例:〇
悪い例:×
RF手術全般の通電タイミング バイポーラ〇
出血点を軽く把持してから通電します。
RF手術全般の通電タイミング バイポーラ×
通電しながら出血点を摘むと、止血しにくいことがあります。

凝固のコツ

▼ モノポーラの場合(ボール電極での凝固)
良い例:〇
悪い例:×
凝固のコツ モノポーラ〇
接点を小さくとると、効率よく凝固することが出来ます。
凝固のコツ モノポーラ×
接触面積が大きくなると反応が鈍くなります。
凝固のコツ モノポーラ画像
▼ バイポーラの場合
良い例:〇
悪い例:×
凝固のコツ バイポーラ〇
軽く把持することで、効率よく凝固することが出来ます。
凝固のコツ バイポーラ×
強く把持すると反応が鈍くなります。
凝固のコツ バイポーラ画像

間接止血

出血が中々止まらない時や奥まった部位、出血の量が多い時は、鉗子などで出血点を軽く撮みます。
その摘んだ鉗子などに電極を接触させて通電し、間接止血を行います。
鉗子で組織を摘む時、大きく摘むとうまく止血できません。
できるだけ小さく摘むようにします。(RF手術研究会より引用)
間接止血

対極板がうまく作用しないときは

RFナイフは、ラジオの無線で使用される短波を用いており、対極板の受信アンテナの役割を果たしています。
電波の回収を目的としている為、薄い衣服を介しても使用することができます。
ウール素材のセーターなど厚みのある衣服は、うまく作用しない場合があります。
その際はその下に着用している衣服を介して設置してください。
また、対極板は背中や肩、臀部など広く面積がとれる部位に敷いて使用してください。
対極板がうまく作用しないときは

術中や術後の組織付着を取り除くには

蒸気クリーニング

RFナイフでのみ可能な術中洗浄です。
電極先端に付着した炭化組織や固形物は、生理食塩水を浸したガーゼで電極を包み、出力を行うことで付着蛋白質が熱変性を行い遊離しやすくなります。
また、出力しながら拭い取ることで、電極へのダメージを抑えつつ組織片の剥離が容易に行えます。
蒸気クリーニング
方法
生理食塩水を含ませたガーゼを折りたたんだ状態で、電極を軽く挟みます。
ガーゼで挟みながら通電させて、組織を拭います。(どのモードでも可)
または、台の上にガーゼを置き、撫でるように通電させてください。
注意
絶縁のために必ずゴム手袋を着用しガーゼに厚みをもたせて行ってください。
通電時間が長いと電極が熱を持ちますので、熱傷にご注意ください。
モノポーラ電極をクリーニングする際には、対極板を設置した状態で行ってください。
真水には反応しません。

曲がる電極

RFナイフのモノポーラ電極は術野に適した形状に曲げることができます
さらに電極先端を手動で出し入れし長さを調節することで、深さのコントロールができる電極も取り揃えています。
曲がる電極

製品を長くお使いいただくために

ケーブルの断線を軽減する保管方法

ケーブルは角ができないように緩く巻き取って管理することで、より製品の消耗を抑えることができます
きつく巻き取ることで断線の原因になります。
ケーブルの断線を軽減する保管方法

ハンドピースを長持ちさせるために

フィンガースイッチハンドピースは、内腔に金属基盤を有します。
錆の発生を軽減するために手洗い洗浄された後は速やかに滅菌・乾燥させてください。
また浸漬洗浄は故障の原因となりますのでお止めください。
ハンドピースを長持ちさせるために

滅菌時の劣化を軽減するためには

滅菌条件は日本医療機器学会発行の「医療現場における滅菌保障のガイドライン」に従い、121℃/15分以上(最高134℃/3分)の設定で行ってください。
製品の特性上、滅菌温度が高くなるほど製品の劣化速度は速くなります。
また、滅菌方法を変更すると劣化が急激にすすむことがありますので、滅菌方法は統一してください。
滅菌時の劣化を軽減するためには

RFナイフ(サージトロン)のユーザー登録のご案内

ユーザー登録をしていただくことで、機器の安全使用に関する情報や使用事例をお知らせいたします。
また、ご購入後1年間は無償修理保証となります。

⇒ RFナイフ(サージトロン)のユーザー登録

RFナイフ(サージトロン)の簡易説明書+動画(セッティング~電極操作)

RFナイフ(サージトロン)の簡易説明書や使用動画などを公開しております。

⇒ RFナイフ(サージトロン)の簡易説明書+動画(セッティング~電極操作)