本文へ移動

電気手術器 RFナイフの特性

RFナイフと電気メスの違い

1. 4.0MHzの周波数

RFナイフを含めた電気手術装置は、電圧や電流、出力波形を制御することでさまざまな効果を発揮します。
しかし、使用される周波数に関しては、一般的な電気メスが400KHz(0.4MHz)前後を用いるのに対して、RFナイフは電波特性の強い4.0MHzという高い周波数を用いています。

2. 侵襲範囲の小さな電気メス

交流電流は導体を流れる際、周波数が高くなるほど電気の深達度は浅くなり、電流の流れる組織体積が小さくなることで電流密度が高くなります(表皮効果)(図①)。
使用する電極や出力に左右されない本現象を利用したRFナイフは、常に組織への深達度を一定に保つことが可能となり(図②)、微細な切開・凝固が行える”侵襲の小さな電気メス”と言えます。
低侵襲なRFナイフ、RFナイフによる豚肺実質(胸膜面)の焼灼

3. 組織炭化の少なさ(SSI予防)

「メス先と組織の接触状態」や「対極板の設置状態」は電気メスの効果を大きく左右します。
これらは多くの場合、機器の出力設定の増減で対応されますが、それは同時に周辺組織への熱害と不必要な組織炭化を助長します。
しかし、電流密度の高いRFナイフはメス先や対極板の設置状態の影響を受けにくく、より少ない出力で狭い範囲に熱を集中させる事ができ、過度な電圧設定によるスパークの発生を抑えることで手術部位感染(SSI)の原因とされる組織炭化を最小限に留めることが可能です。
豚皮切開時の比較(RFナイフと電気メス)

4. アンテナ対極板

RFナイフは、ラジオや無線で使用される短波を用いており、対極板は受信アンテナの役割を果たしています。
電波の回収を目的としている為、薄い衣服を介しても使用することができます。
アンテナ対極板

周波数の相違による類似例

生体に対する音波の特性は、周波数が高いほど吸収が大きくなる半面、指向性は良くなります。
この特性を利用した装置に、発信周波数を変化させることで到達できる深度を調整し、目的とする深さの臓器を選択的に観察する超音波画像診断装置があります。
電気と音波では、物理特性は異なりますが、得られる生体特性は似ていると言えます。
周波数の相違による類似例
監修:国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
森 健児(Kenji Mori)

Webページのご紹介

 常識を覆す電気メス!?
             国立長寿医療センター 臨床工学部様ブログ
TOPへ戻る